活動Portfolio

広がるHUB’sの活動

私たちは、4つの活動方針のもと、様々な取り組みを生み出してきました。

ここでは、その一例をご紹介します。

六次産業化/耕作放棄地(中山間)

都市農業(都心)/農のある暮らし

栗東529(こんにゃく)プロジェクトPRパネル

ハコ畑プロジェクトPRパネル

ハコ畑プロジェクトPRパネル

空き家/地域再生(中山間)

地域協議会/独創的農福連携

甲賀流農福連携プロジェクトPRパネル

甲賀流農福連携プロジェクトPRパネル

都市農業(地方都市)/農のある暮らし

地域資源/地域再生(中山間)

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目次

奥こんぜ農泊推進プロジェクト

 滋賀県栗東市山間部の奥金勝(こんぜ)地域は、過疎化により空き家や耕作放棄地が増加していました。この現状に対し、私たちは都市住民との交流を通じて地域を活性化させる「奥こんぜ農泊プロジェクト」をスタートさせました。

このプロジェクトは、単なる観光コンテンツ作りではありません。プロジェクトを通して目指したのは、住民が自分たちの地域の豊かな自然や人としての温かさに気づき、誇りを取り戻すことでした。過疎化は地域に魅力がないから起こるのではなく、少子高齢化など社会全体の影響です。だからこそ、住民自身が地域の本来の魅力を再認識することが重要だと考えました。

そこで、農泊を推進する協議会を立ち上げ、住民との協働で地域の魅力の再発見と掘り起こしを進めました。その結果、住民の方々が地域に新たな可能性を見出すきっかけを作ることができました。HUB'sは、このプロジェクトのコンセプト作りから協議会の設立、補助金活用までを総合的にプロデュースし、地域の活性化に貢献しました。

奥こんぜ農泊コンテンツ紹介

よりみち畑プロジェクト

滋賀県栗東市は、都市化による農地の減少が進む中で、春のトラクターの音、夏のカエルの大合唱、秋の稲刈り後の土の香りといった、五感で感じる「農のある暮らし」が失われるという課題を抱えていました。 

この問題を解決するため、私たちはNPO法人縁活と共に「よりみち畑」プロジェクトを立ち上げました。かつて子どもたちが通学路のあぜ道に「よりみち」して自然に親しんでいた日常をコンセプトに、市街地に残された農地を貸し農園として整備。今では、近くの保育園の子どもたちが散歩で訪れ、小学生は登下校の合間に、五感で農を感じる体験や交流の場となっています。 

この取り組みは、子どもたちの食育や新しいコミュニティづくりに貢献しています。HUB'sは、このプロジェクトのコンセプト作りから参画し、プロジェクトに取り組む協議会の設立や補助金活用をプロデュースすることで、失われた農のある暮らしを地域に再構築しました。 

甲賀流農福連携プロジェクト

滋賀県甲賀市では、農業に関心がある一方で、福祉施設での農福連携は進んでいないという課題がありました。この状況を変えるため、私たちは「甲賀流農福連携」の構想を立ち上げ、その持続的な推進に向けた協議会を設立し、先進地への視察や農家と福祉施設の交流会など運営をサポートしました。

この協議会での議論を通して、「農作業=しんどい」という福祉施設職員の先入観が大きな障壁となっていることが見えてきました。そこで私たちは、就労目的だけでなく、職員と利用者が一緒に参加する芋掘り体験などを通じて、農福連携に興味を持つ人を増やすことを目指しました。協議会は、単に仕事のマッチングをするだけでなく、地域特有の潜在的な課題を深く掘り下げ、実情に合った解決策を見出す上で不可欠な存在です。

HUB'sは、実態把握から協議会の設立、補助金活用までを総合的にプロデュースしました。この取り組みを通じて、甲賀市における農福連携の発展に貢献しています。

「あるきだす」地域再生プロジェクト

滋賀県栗東市金勝地域は、世帯数の減少と空き家増加が進む限界集落です。この地域で私たちは、空き家だった築100年を超える「旧山下邸」を活動拠点とする、地域再生プロジェクトを立ち上げました。

プロジェクトの目的は、障がいのある人たちが地域に繰り出し、手伝いや「おせっかい」を通じて住民に受け入れられる、福祉の新しいあり方を実現することです。また、拠点となる古民家は、施設として特別な意味を持たせるのではなく、あくまで活動の場として地域に自然に溶け込むことを目指しました。

このコンセプトは高い評価を受け、日本財団の「第一回みらいの福祉施設建築プロジェクト」助成金に採択されました。改修された古民家は「あるきだす」と名付けられ、これから100年の新しい歴史を刻み始めています。

HUB'sは、このプロジェクト全体のプロデュースを担当し、その成果として2023年のグッドデザイン賞を受賞しました。私たちのこの取り組みは、新しいコミュニティを創造し、地域を再生することに貢献しています。  

2023グッドデザイン賞「農業と福祉の拠点 あるきだす」

栗東529(こんにゃく)プロジェクト

滋賀県栗東市は、人口増加による宅地化と農地の減少が進む一方で、中山間地では過疎化に伴う耕作放棄地の拡大という二つの課題に直面していました。私たちは、この問題に取り組むため、NPO法人縁活「おもや」とともに、中山間地にある耕作放棄地を活用した新しい農業に挑戦しました。 

しかし、その土地は獣害が多く、拠点からの距離もあって栽培管理が難しいという課題がありました。そこで、イノシシやシカが食べず、比較的栽培が容易なこんにゃく芋に着目。栽培から加工までを手がける六次産業化の事業として、「栗東529(こんにゃく)プロジェクト」をスタートさせました。 

このプロジェクトは、耕作放棄地の有効活用や新たな加工食品の創出だけでなく、障がい者の新しい就労機会も生み出しました。HUB'sは、このプロジェクト全体のプロデュースを担当し、都市と農村の課題をつなぐことで、地域の活性化に貢献しました。

栗東529プロジェクト公式サイト 

ハコ畑プロジェクト

東京都心部では都市化が進み、便利な暮らしと引き換えに自然や農業とのつながりが失われました。高層マンションが立ち並ぶ江東区豊洲も例外ではありません。若い世代が多く暮らすこの地域では、子どもたちが五感を使って自然を感じ、食べ物が育つ過程を体験する機会が不足しているのが現状です。 

この課題を解決するため、私たちは豊洲公園内の空き地を活用し、木枠のレイズドベッド「ハコ畑」を設置しました。この場所では、子どもたちが参加できる栽培体験を通じて、都会での農のある暮らしを日常の一部にすることを目指しています。自ら食べ物を育てる喜びを知ることで、子どもたちの食への意識と生きる力が育まれます。HUB'sは、このプロジェクトのコンセプト策定から協議会の設立、補助金の活用までを総合的にプロデュースし、都市空間に新たなコミュニティを築くことに貢献しました。 

社会の「ハブ」となる活動

この活動は、地域に点在し、それぞれが独立してしまいがちな「点」と「点」を結びつけ、「面」として社会全体を豊かにすることを役割としています。行政、企業、市民、そして様々な団体といった多様な主体を巻き込み、それぞれの強みを掛け合わせたり、弱い部分を補いながら協働することで、個々の力だけでは成し得ない大きな社会貢献へと発展させています。人々や組織の間に繋がりを生み出し、新しい価値や活力を創造していくこと。それこそが、私たちが最も得意とし、大切にしたい取り組みです。

【これまで私たちが取り組んだこと】

・自治体を含む多業種連携や地域協議会のサポート

・研修講師・アドバイザー派遣を通じた地域課題解決

・人が集う交流会や研修会のコーディネート

社会の価値を引き出す活動

この活動は、一見すると見過ごされがちな社会の課題に光を当て、それを新しい価値へと転換する挑戦です。障がいのある方の高齢化や都市と農山村の二極化など、複雑に絡み合った課題に対し、地域に眠る資源や人々の営みに新たな価値を与えることで、持続可能な未来に向けた新しいモデルを創造しています。これらは、社会の枠組みを超え、人と人、人と地域の繋がりを生み出す取り組みです。

【これまで私たちが取り組んだこと】

・古民家を改修した地域交流拠点の創出

・地域資源を活かした地域包括ケアシステムの構築

・小学生が環境や共生社会について学ぶ機会の創出

地域と未来をはぐくむ活動

この活動は、地域で暮らす人たちが気軽に農に触れる機会を創出するなど、農を通じて誰もが安心して暮らせる温かい地域社会を再構築することを目指しています。また、地域が直面する課題を解決すべく、都市と農山村の交流を促進するなど、人々の活動が停滞していた地域に、新たな価値と活力を生みだす取り組みです。

【これまで私たちが取り組んだこと】

・都市の未利用地を活用した市民農園の開設

・過疎化が進む中山間地域における農泊事業

・農を通じた世代間交流を促すマルシェやイベントの開催 

はたらく幸せを創る活動

この活動は、働くことを通して、生きがいや自己肯定感を見出すことを目指しています。従来の枠にとらわれない新しい発想から多分野との連携を通じて、誰もが役割を実感できる機会や、新しい仕事の形を生み出しています。地域を支える担い手をたくさん生み出し、その人たちの大きな自信と誇りにつなげる取り組みです。

【これまで私たちが取り組んだこと】

・遊休農地を活用した六次産業の創出

・農業と伝統文化(陶芸など)による新しいコラボレーション

・地域資源を活かした商品開発